BG Great Lakes BG )は、グレート・レイクス社が開発し、アメリカ海軍や海兵隊で運用された艦上爆撃機である。

開発

アメリカ合衆国オハイオ州クリーヴランドのグレートレイクス・エアクラフト社は、以前海軍の依頼で、マーティン社製の艦上雷撃機・T4MをTG-1として18機、TE-1として注文されたエンジン換装型をTG-2として32機製造したことがあった。その経験を活かし、1933年半ばに海軍の要求により試作機XBG-1を提出した。

設計は、発動機を750馬力(560 kW)のプラット&ウィトニーのR-1535-82ツインワスプレシプロエンジンとし、テーパー翼と固定式テールホイール下部構造を備えた単発複葉機で、競合作のコンソリデーテッド社のXB2Yと比較して優れていると評価され、採用が決定した。同年11月には、プロトタイプの開放式操縦席から、密閉式操縦席へと改めたBG-1の製造が命じられた。

プロトタイプを含め、合計61機が製造された。

運用

BG-1は1934年10月から空母「レンジャー」や「レキシントン」へ配備され、VB-3B(後VB-4へと改称)爆撃飛行隊を編成して運用を開始した。1935年からは、海兵隊でも2個飛行隊を編成して運用が開始された。

1938年まで海軍で、1940年まで海兵隊で運用された。その後1941年6月に退役するまでは海上基地からの連絡などに用いられた。

派生型

XBG-1
試作型。開放式操縦席で、プラット&ウィトニーのR-1535-64エンジンを搭載。1機製造。
BG-1
生産型。密閉式操縦席へと改められ、プラット&ウィトニーのR-1535-82エンジンを搭載。60機製造。
XB2G-1
XB2G(Great Lakes XB2G)は、グレートレイクス・エアクラフト社がBG-1を元にアメリカ海軍向けに開発した試作艦上爆撃機で、海軍による募集の際、ブルースター社のXSBA、カーティス・ライト社のXSBC-3、グラマン社のXSBF、チャンス・ヴォート社のXSB2U、ノースロップ社のXBTと競合したが、性能が他機より劣ることから早々に開発を断念した。
製造は1機のみ。他機は大幅に開発の進んでいたXSBCがSBCとして採用されたり、開発が順調に行われたXSB2UがSB2Uとして採用されたほかは、いずれも断念や変更などが生じている。

諸元

量産型 BG-1の諸元

  • 乗員:2名
  • 全長:8.77 m (28 ft 9 in)
  • 全幅:10.98 m (36 ft 0 in)
  • 全高:3.35 m (11 ft 0 in)
  • 翼面積:35.7 m2 (384 ft2)
  • 空虚重量:1,774 kg (3,903 lb)
  • 全備重量:2,885 kg (6,347 lb)
  • エンジン:1 × プラット・アンド・ウィトニー R-1535-82, 560 kw (750 hp)
  • 最大速度:303 km/h (188 mph)
  • 巡航高度:6,100 m (20,100 ft)
  • 航続距離:844 km (549 mi)

脚注・出典

参考文献

関連項目


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